本稿では、最終日にプログラムされた基調講演と2つのパネルディスカッションの模様を紹介したい。 生みの親が明かすSDNの真実 最初の基調講演で登壇した米ヴイエムウェアのマーチン・カサード(Martin Casado)氏は、OpenFlowの生みの親としても知られる。もともと大学で計算物理学を専攻していたカサード氏は、政府情報機関のネットワーク管理に関わり、「コンピュータとネットワークはまったく異なる特性を持ち、非常に難しいということを実感した。プログラミングができないことを実感した」という。 「大学で講義を受けたときは、ネットワークを“冗長性に富み”“拡張性が高く”“管理が容易”なものとして学んでいたが、実際は違った。頭の中の理想的なネットワークと現実のネットワークには大きなギャップがあった」(カサード氏) 冗長性には制限があり、トポロジの制約も非常に厳しい。機器の故障・変更があったら、何日