すでに全世界的なリスク状況をしめした図録9610で、犯罪に関して、先進国では他殺率が低下傾向にあり、これとは対照的に、ラテンアメリカやサハラ以南アフリカといった途上国の一部では、なお、他殺率の上昇が見られている点を紹介した。また、大きく減少した日本の他殺者数の推移については図録2776で紹介した。 ここでは、各国警察統計を取りまとめているUNODC(国連薬物犯罪事務所)のデータベースにより、世界各国における近年の他殺率推移について示した。死因統計による主要国の他殺率推移は図録2774c、主要国における他殺率の長期推移については図録2776d(当図録から独立)参照。 UNODC(国連薬物犯罪事務所)のデータベースにより、世界各国の近年の他殺率の推移をグラフにした。他殺率の水準は人口10万人当たり年間30~40人から0.5人前後と国によって大きな差があるので、図は高レベル国、中レベル国、低レベ