編集部から:本連載では、IT業界にさまざまな形で携わる魅力的な人物を1人ずつ取り上げ、本人の口から直接語られたいままでのターニングポイントを何回かに分けて紹介していく。前回までは、田中氏がさくらインターネット専業になるまでを取り上げた。初めて読む方は、ぜひ最初から読み直してほしい。 1999年、インフォレストとエス・アール・エスの共同出資という形で、さくらインターネット株式会社は産声を上げた。同社の社長に就任した田中氏は早速、東京・池袋にデータセンターを新設。IX(インターネットエクスチェンジ)と直結した自前の高速回線サービスを提供する、本格的な都市型データセンター事業者としての第一歩を踏み出した。 同時に、これまでホスティングのみだったサービスメニューにハウジングも加え、積極的にビジネスを拡大していった。ユーザー数も売上高も順調に伸びていき、翌2000年には早くも株式上場を視野にとらえ始