禅の知恵を就職活動に役立ててもらおうと、禅宗である曹洞宗の総合研究センターが16日、東京都港区芝の東京グランドホテルで、「就活生のための禅講座」を初めて開催する。仏教教団は一般の人にとって、葬式のときくらいしか身近に感じられない存在だが、実は生きるための知恵を蓄えている宝庫。主催側は「苦しみに直面している人に、こうしたものがあることを示せれば」としている。 この講座は、平成24年夏に「就職活動に失敗して自殺する大学生が増えている」とのニュースを曹洞宗の僧侶がみたことがきっかけとなった。 研究センター研究生の僧侶、鷲山晃道さん(35)がその後、宗門関係学校の駒沢大学などで話を聞いたところ、「就職活動で学生が鬱になった」との声があったという。そこで鷲山さんらは「学生のストレス軽減になるようなものを提供できないか」と考え、講座開催の運びになった。 なぜ禅が就職活動に役立つのか-。鷲山さんは「禅は