愛知県弁護士会に所属する弁護士広嶋聡(ひろしま・さとる)容疑者(35)=名古屋市千種区=が成年後見人の立場を悪用し、高齢の男性の預貯金1510万円を着服したとして、名古屋地検特捜部は16日、広嶋容疑者を業務上横領、無印私文書変造・同行使の疑いで逮捕し、発表した。特捜部は同市中村区の弁護士事務所などを家宅捜索した。広嶋容疑者は黙秘し、「弁護人と相談した上で話す」と話しているという。 特捜部によると、広嶋弁護士は2008年6月に名古屋家裁から同県内の男性の成年後見人に選ばれ、09年7月6日、銀行の定期預金を解約するなどして約160万円を着服。さらに同月22日〜翌10年9月26日の27回、郵便局の通常貯金口座から計1350万円を引き出して着服した疑いがある。また、男性が死亡したのを受け、同年12月、横領行為を隠す目的で、解約した定期預金口座から普通口座に入金された年月日を改ざんし、解約した事実