県内の17校を含む全国の大学・短大・高等専門学校計1220校に在籍する発達障害の学生は2010年度に1064人に上り、調査を始めた5年前の8倍超になっていることが、独立行政法人日本学生支援機構が5日までにまとめた調査で分かった。同機構は「発達障害について学校側の認識が深まった結果」とみている。一方、発達障害の学生の就職率は3割弱と低迷しており、社会の入り口で苦戦している実態が浮き彫りになっている。 調査によると、10年度の障害学生8810人のうち発達障害の診断がある学生は12・1%。5年前の2・6%から毎年上昇を続け、初めて10%を超えた。 「診断書はないが、発達障害があることが推察され、教育上の配慮を行っている者」は1944人。診断書のある学生との合計は3008人で、全学生の約1000人に1人が該当する計算になる。 3008人の内訳は高機能自閉症などが75・8%。注意欠陥多動性障害