困惑の『FF13』 2003年、エニックスとスクウェアは合併しました。ドラクエ・FFという日本を代表する大作RPGをそれぞれ有し、ずっと意識しあっていた2社がひとつになることなんて誰が予想したでしょうか。これにより、両組織はお互いの開発技術、販売ルート、市場を融通し合い、様々なシナジーが生まれます。作品的にもPS2時代のドラクエ・FFはそれぞれ3DグラフィックRPGとしての一旦の完成形に到達したといえるでしょう。 この回では、その後の2000年代後半、プレイステーション3(PS3)とニンテンドーDS(DS)時代のドラクエ・FFをみていきます。これまで2タイトルは互いに近づいたり離れたりしながら、様々な影響を与え合って発展してきましたが、今回の時期は、2シリーズ間の路線がもっとも離れたときといえるかもしれません。 そしてそれは同時に、2シリーズにとっての挑戦の時代であり、PS2時代の「一旦の