日本各地には「電波住宅」と呼ぶべき物件が点在している。 それは住宅の主である住人が執念や強迫観念といった何かの「念」に囚われて、自ずと自宅の周囲や外壁に大量の文字が書かれた貼り紙を貼りつけたり、けばけばしい色使いのペンキを塗りつける等の行為、または周辺住民への威嚇を目的として装飾を繰り返したりする事で、家全体がとんでもない事になってしまったケースを言う。 その姿は、見るものによっては単に禍々しい印象でしかなかったり、人によっては芸術の極みであるとも捉えられる、実に奥の深いものなのである。 たまたまストリートビューで発見してしまった凄い家が、大田区東糀谷の住宅地の一角にあった。 工事中で騒々しい京急蒲田駅から空港線に乗り換えて、大鳥居駅を降りる。駅前にはゲームメーカーで有名なセガの本社があったりするが、それ以外はさほど特徴のない街だ。駅を降りて北側にある何の変哲もない住宅街に、その物件はそび