静岡県の川勝平太知事は4日の記者会見で、富士山の入山料の徴収について、「可能性は排除すべきでない」と述べ、導入を検討する方針を示した。 今年6月に富士山の世界文化遺産登録の可否が正式決定するのを前に、環境保全策の一つとしたい考えだ。 昨年7、8月の登山者数は静岡、山梨側を合わせて約32万人。世界文化遺産に登録されれば、従来以上に登山者の増加が予想されるため、入山料徴収によって登山者数を抑制するとともに、環境保全の財源を確保するのがねらい。今後、山梨県や文化庁と協議するとしている。 川勝知事は「世界自然遺産を保存するため、規制を厳しくしているところもある」と理解を求める一方、「入山料は金額を含めて相当練らなければいけない。山開きする(今年)7月の導入は厳しい」との認識も示した。