2002年夏。古書店でアルバイトをする水沢恵(竹内結子)のもとに、宇宙科学研究所の的場泰弘(西田敏行)から電話がきた。講演会で知り合い、恵に興味を持った的場が、相模原の研究所に誘ったのだ。恵は、小惑星探査機「ミューゼスC」のサイエンスマネジャーを務める萩原教授(高橋長英)の研究室に所属し、カメラチームの仕事と、的場のいる対外協力室の手伝いをすることになった。 原作は山根一眞の「小惑星探査機 はやぶさの大冒険」で、さらに独自取材を脚本に盛り込んだ。主演の渡辺が演じるのは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の川口淳一郎教授をモデルとした山口駿一郎。映画では、幾多の困難に見舞われ、絶望感に打ちひしがれるプロジェクトチームを立て直す山口の姿、プロジェクトチームを取材し続けるなかで親子のきずなを取り戻す女性新聞記者、若い技術者たちを底辺で支える町工場の老技術者たちにも焦点を当てる。 JAXAのイオンエ