先日、シュノーケルを装備して顔をつけたら、熱帯魚がそこらじゅう泳いでるのが見える……ってくらい、きれいな宮古島の珊瑚礁のビーチに行った時のこと。 準備万端、さあ泳いだるでー!! と、海に駆け出す寸前に、 「ちょっといいですか? あやしいものじゃないから。」 と、呼び止められた。 麦わら帽子、笑顔、首にタオル、の年配の男性。 手は何か作業中。 たいへんに申し訳ないけど、見かけ、ちょっとあやしかった。 「な、なんでしょうか…?」 「えーとですね(中略)…というわけで、珊瑚をまもってる運動をしてまして…」 つまり「遊泳時に珊瑚を傷つけちゃだめだよ」という、注意をしに来た方だったのだ。 「で、これは、プレゼントです」 と言って彼は、さっきから手の中で作っていた、ヒモ細工を差し出した。 「あ、どうも……」 水着のまま、金メダルを与えられる選手みたいに、 されるがままに首飾りを、かけられてしまった。