実は、もともとのお客様の要求は、当時の技術の応用で実現する抵抗器だった。ところが、試作段階まで進んだ時点で、突然のスペック変更が発生した。それが、当時の技術では不可能に近い内容の、“高機能化”と“小型化”の両立! ─ 真意を確かめようと赴いた顧客先で、感じたことは? 「製品の仕様を変えることは、お客様にとっても重大な決断であるはず。担当者に直接会って、新しいスペックを未来のスタンダードにしていきたいという熱い想いがあることがわかったんです。そして、その主力商品の回路に、ロームの抵抗器がどうしても必要だと。世界の一流企業が、私たちに期待している!!…内心、興奮しましたよ。方法ですか?想像もつかないスペックだったので、まずは“従来の抵抗器から、発想を転換しなくては”という思いはありました。詳しくは言えませんが、まったく違う製品の技術がヒントになっています」。 お客様先での性能テスト用として、