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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (24)

  • 「おおかみこどもの雨と雪」 - 紙屋研究所

    帰省中に娘が寝た後、つれあいといっしょに映画「おおかみこどもの雨と雪」を観に行った。人間であり狼である狼男と結婚した、大学生・花(ハナ)が狼男の子どもである雪(ユキ)と雨(アメ)を生み育てる物語である。 以下はネタバレをする。結末がわかってもいいという人だけ読んでほしい。 ハナの視点で観る つれあいもぼくも、この映画をハナの視点で観た。 子どもたちが生まれるとほどなく狼男は事故で死んでしまい、ハナはシングルマザーとして苦労しながら2人の子どもたちを育てる。「おおかみこども」であることを人々に気取られないようにするので、母子はほとんど社会と隔絶して生きねばならない。医療も社会支援も一切得られない都会のアパートで生活し、ビクビクしながら時たま外を散歩するというほどである。 ぼくらは小さな子どもを持つ親として、働き手である夫を失い、自身は幼子を抱えて働きにも出られない、まさにハナの子育ての苦労に

    「おおかみこどもの雨と雪」 - 紙屋研究所
    Kitajima_Gaku
    Kitajima_Gaku 2012/08/17
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  • 小山田容子『ちっちゃな頃からおばちゃんで』 - 紙屋研究所

    28歳とは思えない。 いや、タイトルから想像される「おばちゃん」=オバタリアン(いわゆる「女らしさ」を放棄している、度し難い図々しさをもっているなど)という意味ではない。地元の銀行に勤める28歳の独身女性主人公・里谷淳子の家族観と人生観があまりにオトナなのだ。その意味で里谷はおばちゃんである。そしてそれは、なんら不快なことではなく、40をこえた子持ちのぼくが、家族というものを考えるさいに、共感や教えられるものをあまりに数多く持っている。この作品は読んでいて濃厚で楽しい。 里谷の親は、地元の商店街で落ちぶれつつある定屋をやっており、里谷は親元(実家)に住み、そこから出勤している。 といって、いわゆる「寄生」しているのではなく、逆に家計を支え、休みの日は定屋の仕事を手伝い、家事をこなし、客のこなくなった実家の店の運転資金さえ出そうかとしているほどである。 母の考えはこうだ 結婚までは実家で

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    Kitajima_Gaku
    Kitajima_Gaku 2012/07/30
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  • 木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』 - 紙屋研究所

    昨日の朝日新聞の書評欄で大きくとりあげられていた。 http://www.matomabooks.jp/news/archives/1153.html マルクスを使った自己啓発である。その発想がすごい。 著者は『マルクスる?』で知られた木暮太一である。 書の特徴は、 大学時代にわたしが『資論』と『金持ち父さん貧乏父さん』の2冊から「気づき」を得て、その後、サラリーマン生活の10年をかけて追究・実践してきた知見を1冊に凝縮しました。(p.14、強調は引用者、以下特に断りがないかぎり同じ) というもので、 前半では、マルクスの『資論』をベースに、資主義経済の構造・仕組みと、労働者の置かれている状況について順番に述べていきます。(p.14〜15) 後半では、資主義経済で働くわたしたち労働者がどのような働き方、そして生き方を目指していくべきかを具体的に説明していきます。/この部分は、『

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    Kitajima_Gaku
    Kitajima_Gaku 2012/06/25
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  • 宇仁田ゆみ『うさぎドロップ』 - 紙屋研究所

    ※ネタバレがありますので注意してください。 2011年12月5日付の「民医連新聞」のコーナー「この一冊を読んでみた」で宇仁田ゆみ『うさぎドロップ』(祥伝社)を紹介した。 『うさぎドロップ』は、祖父の葬儀にいった30の独身男・ダイキチが、祖父の子であるというりんを引き取って育てる話である。6歳で引き取られたりんが高校生になってからのいわば「第二部」的な話が、5巻からはじまり、9巻で完結する。 「育ての親と結婚する」という結論への嫌悪 『うさぎドロップ』の結末が気持ち悪いというのがつれあいの感想である。つれあいは、このマンガについて常々この種の結論が出されることを「最悪」と評していた。なぜなら、りんが父親役であるダイキチのことを好きになってしまい、ダイキチも結局その気持ちを受け入れて結婚を約束してしまうからだ。 つれあいとの会話。 「りんは、一度家族をすべて失い、その後ダイキチに引き取られなが

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