2月に経営破綻した商工ローン最大手、SFCG(旧商工ファンド)をめぐり、東京地裁は21日、同社の破産手続き開始を決定した。記者会見した破産管財人は、約2670億円相当の株式や債権が、破綻直前の5カ月間に、当時社長だった大島健伸氏の親族会社などへ無償や格安で譲渡されていたことを明らかにした。 親族会社は破綻処理の対象外にあることから、管財人は「きわめて悪質な財産隠しだ」として、会社法違反(特別背任)や民事再生法違反(詐欺再生)の疑いで大島氏ら旧経営陣の刑事告訴を検討する。 負債総額は、これまで公表していた約3380億円に、不当に高い金利で得た過払い利息の返還金約2100億円が加わり、計約5480億円にのぼる見込み。債権届け出は7月21日までで、財産状況報告集会は10月28日に開かれる。 地裁から破産管財人に選任された瀬戸英雄弁護士によると、金融危機が起きた昨年9月の時点で同社は破綻(は