俗に「食えないやつ」という言葉がある。わるがしこくて気が許せない人間のことをいうが、先日その食えないやつを食う機会を得た。 もちろん人間ではじゃあないよ。「インガンダルマ」という魚である。深海魚だから、そうは捕れるものではなく、幻の魚と呼ばれている。 分布は太平洋、インド洋、大西洋にかけての熱帯〜亜熱帯水域。沖縄では大東島周辺ではたまにハエナワにひっかかる。大きいものでは70〜80キロにもなるのだが、地元の漁師によると「豚みたいなヤナカーギ(ブス)」なのだそうだ。 しかし、刺身にすると大トロ級のウマサで、焼いても、炒めても、干物にしてもウハウハ的に箸がとまらなくなるらしい。 とはいえ、どんなにあとをひくウマサであっても、その箸はとめなくてはならないのだ。なぜかというと、この魚、脂ののりがよすぎるのである。 ここで「え?」と思った人もおられよう。そうなのだ。魚というのは脂が多いほどウマイはず
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