IPCC報告をはじめとする地球温暖化論議は,実際の気象観測の結果を無視した,数値シミュレーションによってのみ支持された机上の空論に過ぎない. 温暖化問題は自然現象を理解するための方法論に関わる重大な問題を内包している.自然現象を科学するとき,最も重要なことは観察された事実を収集し,これを帰納的に分析することによって,観測されたデータの背後でどのような現象が起こっているのかを理解することである. 温暖化問題における『CO2地球温暖化仮説』とは,CO2が温室効果ガス(可視光線を透過させ,地球表面からの遠赤外線放射の特定波長のエネルギーを吸収する性質のある気体)であるという事実から演繹的に導かれた一つの仮説である.しかし,観測された過去の気象データにおいて,CO2地球温暖化仮説を立証するような事実は存在しない. 本来ならばこの段階で自然科学における仮説として棄却されるべきものであったにもか