5年前の東京電力・福島第一原子力発電所の事故では、6つある原子炉のうち1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起き、1号機と3号機、4号機で建屋が水素爆発しました。国と東京電力がまとめた現在の工程表では、福島第一原発で設備を取り除いて建屋を解体するまで、すべての廃炉作業が完了するには最長で40年かかるとされています。中でも重要なのは、事故当時、それぞれの建屋の最上階に設けられた「使用済み燃料プール」と、原子炉の中にあったすべての核燃料を取り出すことです。
5年前の東京電力・福島第一原子力発電所の事故では、6つある原子炉のうち1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起き、1号機と3号機、4号機で建屋が水素爆発しました。国と東京電力がまとめた現在の工程表では、福島第一原発で設備を取り除いて建屋を解体するまで、すべての廃炉作業が完了するには最長で40年かかるとされています。中でも重要なのは、事故当時、それぞれの建屋の最上階に設けられた「使用済み燃料プール」と、原子炉の中にあったすべての核燃料を取り出すことです。
私は以前から「メルトダウン」という言葉は曖昧なので使うべきではないと言ってきたが、どうやら最近は「燃料棒がすべて溶けて圧力容器の底に落ちること」という日本独自の定義ができたようだ。NHKの科学文化部も、そういう意味で使っている。和製英語としてはわからなくもないが、海外では通用しない。 東電が最近になって上の図のような解析結果を発表し、地震の翌日に炉内の温度が2800℃になっていたことがわかった。これを「隠蔽していた」などと騒いでいるメディアもあるが、これはデータを解析して初めてわかったことで、隠していたわけではない。むしろ私は、別の意味で驚いた。 ブログにも書いたように、炉心溶融=メルトダウン=圧力容器の破壊というのが、原子力業界の常識であり、燃料棒が2800℃にもなったら、鉄の融点(1500℃)をはるかに超えるので、圧力容器も溶かして核燃料が格納容器に漏れ出し、容器の底の水蒸気と反応して
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