加藤勝信官房長官は5日の記者会見で、日本学術会議が推薦した新会員候補者6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題に関し、2016年の補充人事の選考過程でも首相官邸が難色を示し、複数人が事実上拒否されたとの報道について「個々の人事のプロセスについては答えを差し控える」と言及を避けた。「当時の日本学術会議の会長と官邸幹部との間で学術会議のあり方含め、いろいろと意見交換はあったのではないか」と述べるにとどめた。 政府は6人を任命しなかった理由も「人事に関すること」として説明していない。加藤氏は、6人を任命しなかった理由と任命を求める要望書が学術会議から政府に送付されたことについて「(内閣府日本学術会議)事務局で(対応を)検討している」と述べた。