独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題に絡み、中国の環境NGO「中国生物多様性保護・グリーン発展基金会」(緑発会、本部・北京)がVWの中国販売子会社に対し、謝罪や賠償を求める訴訟を起こしたことを明らかにした。訴状では、VWが「低いコストで高い利潤を追い求め、故意に問題車を輸入して中国の大気汚染をひどくした」とし、謝罪や賠償、汚染した環境を復旧することなどを求めている。 訴えは16日までに、VW子会社がある天津の裁判所に受理された。VWは問題の車を中国では生産していないが、1950台を輸入した。中国での影響は軽微と見られるが、販売台数が世界で最も多い中国市場で訴訟が注目を集めれば、傷口はさらに広がる。VWの中国法人は訴状をまだ受け取っていないとする一方、「(訴訟を)重視している」とする。 中国では今年から、環境NGOが社会の利益が侵害されたことへの「公益訴訟」を起こすことができるように