フルトヴェングラーの後任として、1955年にベルリン・フィルハーモニーの主席指揮者および音楽総監督に任命され、ベルリンはもちろんの事、ウィーン、ザルツブルグ、ロンドン、パリ、ミラノ等々世界の音楽の都に確固たる地位を築いたスター指揮者 ヘルベルト・フォン・カラヤン。 2008年は「生誕100周年」と、世界的にも大々的にCD・DVDの最発売がなされ、2009年は今度は「没後20年」として、日本国内でもカラヤン関連の書籍の出版・TVの特集番組など数多の賑わせぶり。皆様もその内の幾つかはご覧になられたことと存じます。日本の事情は他国に比しても特別な加熱ぶりかもしれません。来日回数の多さに加えて、日本人音楽家を評価し、何人も引き立てたことが手伝っているのでしょう。しかし、指揮者の世界に限らず、演奏家全体の中でも、個人として、死してなおクラシック音楽ビジネスをこれほど潤し続けている人物はなかなか見つけ