「ダ・カーポ」593号(マガジンハウス)の特集記事「日本を好きな国」「日本が好きな国」より。 【日本に対して最も好感を持つ国といわれているパラオ共和国。この国の人たちの日本への尊敬の念はすさまじく「タロウ」「ヒロシ」「ミノル」「ケイコ」「アケミ」など、名前に日本名をつけてしまうほど。さらには「イチカワサン」「タニグチサン」など敬称付きで命名してしまうケースも珍しくない。 しかし、なぜミクロネシアにあるこの小さな国の人たちが、これほどまでに日本を愛してくれるのだろう? 「20世紀末に日本がパラオを統治していたからです。そのとき、日本の人たちはパラオ人にとてもよくしてくれました」 とは、パラオ大使館のロリリン・デルバイさん。1914年、日本は当ドイツ領だったパラオを占領し、1920年からは国際連盟によってパラオは日本の委託統治領となった。その後日本人は次々と移住し、1938年には首都コロールの