私は、心静かになりたい時に、よくお茶をたてることがあります。 幼少期、じっとしていられない子供であった私は、色々な習い事をさせられ、その多くは、ご教授くださる方達と諍い、続きませんでしたが、何故か、茶道だけは長く続けられました。おかげさまで、名取りを頂くまでになりましたが、私のような子供が、茶道を続けられた理由として、茶道には食事やお菓子が付き物であるということが最大の理由であったことは否めませんが(笑)、その独特の世界観、空気、音、そして、私がなかなかできない所作を、自然に易々と、しかも美しくこなす大人たちに魅された、ということもまた大きかったのです。 日本人で、千利休をご存知ない方は少ないと思います。 侘び茶を確立した人物、茶道を我が国の伝統文化として定着させる基となった人物として、茶道を嗜む人間からは、流派を超えて半神的な扱いをされますが、大茶人と言われる人物は他にもいたというのに、