この10年で8回のフェルメール展、果たして集客は? “あれ、この間やってたよね、フェルメール展?”こんな会話が私の周辺で起こっています。えっと、“牛乳を注ぐ女”?“真珠の耳飾の少女”だっけ? 私の方も、“そうそう、去年?”こんな感じです。記憶力が危ういと言ってしまえばそれまでですが、印象として頻繁にフェルメール展が開かれている。 実は、この10年間で8回も、日本においてフェルメール展が開かれていました。ですから、こう感じるのも無理はないし、きっと読者のみなさんも、どこかで一度は見ているかと思います。 ご存じのように、フェルメール作品は現存しているものが、たったの36点と言われています。その数少ない作品のうち16点を、私たち日本人は、この10年の間に見ていることになる。これは、相当なフェルメール好き国民といっていいでしょう。それなのに、日本はフェルメールの作品を1点も所有していない国。何だか