財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会が主催する第25回健康食品フォーラム「医療からみた健康食品の位置づけ」が25日、都内で開催され、医療関係者や企業関係者350名が参加した。 フォーラムでは、ホメオパシー問題で注目を集めた日本学術会議副会長の唐木英明・東京大学名誉教授が「健康食品~夢と科学の境界を超えられるか?」をテーマに講演。唐木氏は、「患者の間に伝統医療や民間医療を志向する動きが広まっている背景には、3時間待ち3分診療と揶揄(やゆ)されるように、医師が時間をかけて患者の悩みを聞き、相談できる時間をとれない医療システムに問題がある」と指摘。 また、補完代替医療の中で健康食品を利用する患者が多い点を踏まえ、「健康食品がほんとうに健康維持や疾病予防に効果があるのかどうかについては、科学的に検証した例はほとんどない。治療を受けている人が、健康食品を利用することで、どの程度、医学的、心理的効果