郡山市で12万部を発行するタウン情報紙「ザ・ウィークリー」(5月7日号)が、放射線で「頭もよくなった」などと被ばくの“効能”を強調する記事を、実在の大学教授からの寄稿と偽って掲載したことが分かった。名前を使われた長崎大特任教授の宮里達郎氏(69)は「寄稿した事実はない。私が被爆者であることや肩書が勝手に使用されたのではないか」と話し、法的措置を検討している。 同号には「特別寄稿 福島への手紙1『長崎から』」との見出しで「長崎では被爆者が『原爆投下直後に、どんな野菜でも魚でも平気で食べた。おかげさまで、身体は元気で頭もよくなった。世間では何を騒いでいるのか!』と話しています」「被爆者は長命であるとのデータもあります」などと書かれ、「九州工業大学学長 宮里達郎」との署名がある。 宮里氏は、同紙の編集者と面識はなく、「学長」も8年前に退任している。宮里氏の知り合いの別の大学教授が郡山市で講演した