連立方程式を解くために、行列の逆行列が用いられる。 簡単な例として で表されるxとyの関係を行列を使って表せば次のようになる。 ここで , , とすると、最初の式は という線形代数でおなじみの式で表されるから、 両辺にの逆行列をかけて として解が求まる。 つまり、行列Aの逆行列を求めれば解を求めることができる。 今回の例だと、 なので、 となって、 が求まる。 これはグラフに表すと、次のようになって、つまりの二つの直線の交点を求めたことになる。 さて、このように、きれいに連立方程式が解ける場合はいいけど、 現実問題として解が求まらないことは多くある。 ===== ■ 例1) 式が多すぎて解が存在しない。 このような3つの式を満たす解は存在しない。 グラフに表すと次のような感じ。 3つの直線は1つの点で交わらないため、解が無いことがわかる。 ■ 例2) 式が少なすぎて解が1つに定まらない。