いま巷で話題の非実在青少年問題ですが、これにキリスト教原理主義団体が関係しているという話があります。「フィクションの未成年と性交渉を持って誰が困ると言うんだ。アホじゃなかろうか」という向きもあるかと思いますが、しかし、宗教的背景を考えればこれを規制したいという考え方も全く分からないものではありません。 というのも、僕たちの多くは「犯罪も考えるだけなら自由。実際に行動に移さなければOK」という考え方を常識としているわけですが、これはあくまでも「僕たちの常識」であって、「彼らの常識」ではないからです。宗教の世界では「考えただけでもアウト」という教えは珍しくありません。キリスト教では、例えばマタイ福音書5章にこうあります。 『姦淫するな』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。しかし、わたしはあなたがたに言う。だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのであ