地下鉄の階段抜ければ 静謐と大きな月が出迎える 誰もいない並木道を歩く きみが好きだった唄とともに 思い出のサイロ辿れば 「おいでよ」と小さなきみが手招く 誰もいない砂の城は崩れ 10年の時が僕らを分かつ ただ一緒にいたい それだけのことが言えずに無くしてばかりだ 未来へ手を伸ばそう このあたたかい体を抱いて 届けるさ きみのもとへ 今 言えなかったあの青い想いを 『言葉より大切なもの』 『言わなくちゃ伝わらないこと』 ぬるま湯と砂糖菓子みたいな 優しい世界に僕は赦されてきた ただの感傷ではなく 大人になれなかった夏の続きのために 全てを受け止めよう ただまっすぐに続く道を 叶えよう きみと掴む今 言えるはずさ 夢じゃないのならば 未来へ手を伸ばそう そのあたたかい言葉を持って 届けるさ きみと紡ぐ今 繋がっていく この先の10年へ なんでもない普通のことが特別なんだ。 −そう彼女が呟いた