「養護学校で行き過ぎた性教育が行われている」などとして都教委と都議が人形などの教材を没収したことに対し、養護学校の元教員らが「教育への不当介入」と訴えていた裁判の判決に、各紙の評価が真っ二つに割れている。特に今回は、知的障害児に対する性教育のあり方が焦点になったが、「(子どもたちに)分かりやすいようにと考えた末の結果」と擁護する声もあれば、「首をかしげる人は多いのではないか」と突き放した見方もあり、様々だ。 抽象的な事柄の理解が困難な障害児にどのように伝えるか 裁判は、東京都日野市の都立七生養護学校=現・七生特別支援学校=に勤務していた教諭ら31人が都や都議3人などを相手取って、計3000万円の慰謝料を求めていたもの。訴えでは、2003年に都議と都教委職員らが学校を視察した際に教材の提示を求め、学校側は性器が付いた人形などを示すと、都議らは「常識では考えられない」「感覚が麻痺している」など