こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。 前回は肩や肘が痛くなったときにまずチェックしたいこととして、下半身の柔軟性や投球フォーム、肩関節の可動域(関節の動く範囲)などをお話しました。今回は肩関節そのものに着目し、関節を支える小さな筋肉群(いわゆるインナーマッスル、英語ではローテーターカフ)について、どのような役割を持っているのかといったことや、正しいトレーニング方法についてご紹介したいと思います。 肩の「インナーマッスル」とは大きな筋肉と比較して、一つ一つの筋肉が小さいことからこの呼び名が定着していますが、本来は俗称です。日本語で腱板(けんばん)といい、肩の関節付近に付着し、関節そのものの安定性を高める役割があります。構成している筋肉は棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょっかきん)、小円筋(しょうえんきん)、肩甲下筋(けんこうかきん)の4つで、棘上筋は肩甲骨の上方に、棘下