論文 世界の変容の中での日本の学び直しの課題｜日本労働研究雑誌 2020年8月号(No.721)No. 721/August 2020 63 目 次 Ⅰ 世界の不可逆的変化 Ⅱ 学び直しの得失 Ⅲ 日本の学び直しの動向と特徴 Ⅳ 日本に求められる変化 Ⅰ 世界の不可逆的変化 「学び直し」というテーマからすれば迂回する ようではあるが，本稿の初めに，中長期的で巨 視的な世界の趨勢を視野に入れておきたい。本 稿を執筆している 2020 年 5 月から 6 月にかけて は，3 月から 4 月にかけて新型コロナウイルス （COVID–19）が世界的に猛威を振るったのちに， ようやくいくつかの国で感染者数が下り坂に入っ た時期に当たる。6 月半ば時点で判明している全 世界の感染者数は 800 万人を超え，同死者数は 44 万人以上に及ぶが，これらの数字は全貌を把 握できていないという報道もある。感染を食い止 特集●学び直し 世界の変容の中での 日本の学び直しの課題 新型コロナウイルスの流行がも
