2011.5.30 知財、メディア&アートの法務 第15回 「 『全メディアアーカイブを夢想する』 ―国会図書館法を改正し、投稿機能付きの 全メディア・アーカイブと権利情報データベースを始動せよ― 」 弁護士 福井健策(骨董通り法律事務所 for the Arts) 本稿は、昨年度日本知財学会の秋季シンポジウムでおこなったスピーチに基づいています。スピーチの内容は、いわば拙著『著作権の世紀』第5章の続編と言えるものです。それは、「Googlization」と呼ばれる状況やそれに対抗するEUの戦略をにらみつつ、一種の思考実験として、日本が目指すべきと思えるメディア横断のアーカイブ案と、関連する法改正の方向を示したものでした。内容はその後同学会誌第7巻3号に掲載されたのですが、幸い幾人かの方から関心を寄せていただきました。学会誌はネット公開されていないため、編集部にご快諾いただき一部加筆