川崎市多摩区在住の女性(48)が26日、市立小学校で使用する道徳の副読本について、従来通り公費で購入するよう木場田文夫教育長あてに請願を出した。 2009年度は、国の誤った説明や、それに基づく市教育委員会の指示で、多くの小学校が私費購入(1冊約550円)に変更した。6年生の娘がいる女性は「十分な説明のないまま負担を強いられている」などと話し、返還を求めている。 女性や市教委によると、多くの小学校が08年度まで副読本を公費で購入し、学校に備え付けにして児童で共有。しかし、文部科学省が同年12月の会合で「共有は著作権侵害に該当する」と説明したため、市教委は各校に「適切な対応を」と指示し、市立小114校のうち82校が私費購入(計約5万冊、約3千万円)に変更したという。 ところが、文科省は翌年6月、「複製しない限りは著作権の侵害に当たらない」とする文書を通知した上で、説明が不適切だったとして