国内有数の教科書コレクションをもつ広島大学図書館(東広島市)は、江戸~近現代の教科書を画像化して無料公開するサイトで、公開する教科書を増やした。これまでの2・5倍、約4千冊の全文を公開している。来年度中にはさらに対象を広げ、サイト上の約5600冊全てを公開予定という。 拡張したのは「広島大学図書館教科書コレクション画像データベース」。同館が所蔵する約3万冊の教科書のうち、江戸初期~1951年の貴重な教科書を画像で保存し、広く研究・教育に役立てようと2001年に公開を始めた。だが大半は部分公開で、全文を公開していたのは約1600冊にとどまっていた。 江戸時代の寺子屋で使われた「往来物」と呼ばれる教科書や、明治時代の地理の教科書「世界国尽(くにづくし)」(福沢諭吉著)、坪内逍遥が編纂(へんさん)した国語読本など貴重な資料の全文画像を収録。うち約200点には、内容や成立の背景を広大教員が説明する