宮城県石巻市の民家で今年2月、少女(18)が2人組の少年に拉致され、姉と友人の女性2人が刺殺された事件に絡み、警察庁は、男女間のトラブルの場合、被害者が「被害届」を出さない段階でも加害者の逮捕を検討する必要がある――とした対応マニュアルをまとめた。 週明けに全国の警察本部に通達し、配偶者間暴力(DV)も含め男女間の暴力の相談を受けた際、警察の対応が後手に回らないよう徹底する。 この事件では、この家に住む少女が元交際相手の少年(18)ら2人に連れ去られ、姉(20)と友人(18)が包丁で刺されて死亡、知人の男性(20)も胸を刺されて負傷した。連れ去られた少女は地元の石巻署に、元交際相手から「暴力を受けている」と再三、相談していたが、被害届の提出は渋り、同署に被害届を出すと伝えたのは事件前日だった。 警察庁はこうした経緯を踏まえ、男女間のトラブルの場合、被害届を受理してから加害者の逮捕を検討して