【パリ=林路郎】イスラム教徒女性の衣装「ブルカ」着用の可否を検討していたフランス国民議会(下院)特別委員会は26日、公の場所では禁じるべきだとする報告書を下院議長に提出した。 ブルカ着用を法律で禁じる国は、欧州ではフランスが初めて。 同委員会は、サルコジ大統領が「フランスはブルカを歓迎しない」と公言、国民の約6割が立法を支持する世論を受け、半年をかけて有識者ら約180人から意見聴取して報告書をまとめた。議会が立法化に向けて動き出すのは確実だ。 同委のアンドレ・ジェラン委員長(共産党)が26日記者会見して明らかにしたところでは、報告書は、仏下院がまず「ブルカ着用禁止」の原則を確認する決議を採択した上で、「イスラム教徒差別」と反発する市民が行政訴訟を起こす場合などを想定、公立校、公共交通機関など「公の場所」を具体的に列挙する法律の制定を勧告している。 すべての法律が可決されると、例えば、ブルカ