阪本順治監督(右)と江口洋介。 パルテノン多摩にて16日、アジアの子どもたちの人身売買をテーマにした映画『闇の子供たち』のティーチ・イン試写会が行われ、阪本順治監督と江口洋介、タイの実状に詳しい恵泉女学園大学教員の齋藤百合子が登壇した。【関連作品の写真はこちら】 本作は「夜を賭けて」「血と骨」などで知られる梁石日の「闇の子供たち」をベースにした作品だが、阪本監督から協力を求められた齋藤は、タブーに触れる内容だけに当初映画化には反対の立場だったという。しかし、阪本監督は何度も台本を書き直し、齋藤を頷かせる台本を完成させた。 「素晴らしい台本」と斎藤を唸らせた阪本監督だが、「映画を作る人間としてこの真実から逃げることはできない、向かうべきだろうとは思っていたが、日本人の僕がタイという国を舞台に、このテーマを描くとき、誰かを傷つけてしまうのではないのではないか」という葛藤を抱き続けていたという。