最後の最後まで昔の関係が足を引っ張った。 8月18日に民事再生手続きの開始決定を東京地方裁判所から受けた東証1部上場のアーバンコーポレイション。 「本日、自主再建を断念しました」 13日、民事再生法の適用を申請した際に、東京証券取引所で開かれた会見。房園博行社長は無念さを押し殺すように淡々と言った。負債総額は2558億円と、今年に入って最大規模の倒産劇となった。 破綻の直接の要因は不動産市況の急速な悪化である。マンション分譲を生業としてきたアーバン。近年は不動産流動化ビジネスを収益の柱にしてきた。2008年3月期の連結売上高は2436億円。そのうち流動化ビジネスは約67%の1629億円を占めていた。 テナントや借家人のいる物件や権利関係の複雑な不動産を取得、権利関係を調整したうえで収益物件を建ててファンドに売却する――。2000年以降、右肩上がりの成長を続けた多くの新興デベロッパーと同様に