60年前のイギリスの霧の原因、現代の研究でようやく明らかに2017.01.29 19:0333,736 Rina Fukazu 時を経て、国境を越えて、ついに。 1952年12月5日、ロンドンの街を覆った霧「ロンドンスモッグ」(Great Smog)は、英国史のなかで人命に関わる大気汚染被害のはじまりとなりました。 現代の専門家によれば、この大気汚染による死者は1万2千人。イギリスならではの日常的な悪天候から、注意を払った地元民は当初、ほとんどいませんでした。 ところが空が次第に黄色がかり、腐った卵のような臭いが漂い始めたのが同日の午後。翌日も視界の悪さに加えて、ゴミのような悪臭は5日間続きました。息もしがたく、同年12月9日には15万人もの人々が入院していたといいます。 この災害の原因は、すぐに石炭によるものだと考えられました。ただ、正確に何が起きたのか明らかになったのは、半世紀以上の時