バイオマスは目新しい電力源のように思われがちだが、実際には全国各地に発電所が数多く存在する。規模はさまざまで、数十kW程度の小規模からMWクラスの大規模な発電所まである。現時点で最も規模が大きいのは「川崎バイオマス発電所」で、発電能力は33MWと太陽光などと比べてもひけをとらない(図1)。 これまで電力会社が買い取ってきた再生可能エネルギーの電力量を見ても、風力に次いでバイオマスが2番目に多く、2010年度で太陽光の2倍以上ある(図2)。ただし拡大のペースは風力や太陽光よりも穏やかだ。 バイオマス発電は通常の火力発電と同様に、燃料やガスを燃やして発電する。ただし大きな違いは燃料やガスの原材料が再生可能な点にある。最も多く使われるのは木材で、元の樹木が光合成によってCO2を吸収するために、発電の際に生じるCO2を相殺するものとみなされる。再生可能エネルギーの中でも異色の存在と言える。 買取価