なあ、カエル。おまえぴょこぴょこし過ぎじゃね(泣)(恋愛私小説Vol.1) 早口言葉に泣いた夜、の話。 それ言えたら付き合ってあげる カエルぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ合わせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ。この早口言葉がどうしても言えない。学生時代は、言えないことを自虐的に話してちょっとした笑いをとっていた。 イタリアンレストランのバイト仲間と笑っていたのを小耳にはさんだのだろう、厨房の片隅で四つ年上の社員のお姉さんから「カエルぴょこぴょこ三回言えたら付き合ってあげる」と耳うちされたのだった。 お姉さんはとにかくキレイだった。そしてとてつもなく気の強い人でもあった。バイトの僕へ、手にした調理用ナイ…