斉藤美奈子は『紅一点論』で「ジャンヌ・ダルク伝はヒロイン像の百貨店」であるとして、「伝説」含めた存在を 元祖「魔法少女」 元祖「変身ヒーロー/ヒロイン」 元祖「紅の戦士」 元祖「オタクのアイドル」 と論じている。「オタクのアイドル」ということに関しては彼女が挙げているシラー、バーナード・ショー、アナトール・フランスが「おたく」かどうかはともかく、現在においても『映画欠席裁判』でFBBのウェイン町山(町山智浩)に「おたくカルトQ映画」と評された「フィフスエレメント」のリュック・ベッソンが『ジャンヌ・ダルク』を監督していることからもうかがい知れることだろう。 同じ斉藤でも斉藤環は『戦闘少女の精神分析』でジャンヌを「戦闘美少女」の系譜から外して、その理由として もちろんフランスにはジャンヌ・ダルクという「史実」はあった。すべての戦う少女の始祖にして女王。これほどの巨大遺恨を無視するわけにはゆかな