大阪の食文化に欠かせない高級昆布「真昆布(まこんぶ)」の生産地、北海道函館市の川汲(かっくみ)浜を30年間訪問し続けて真昆布の価値をアピールし、後継者不足などから衰退気味だった真昆布漁に若者が就労するなど活気づけたとして、大阪市中央区の老舗昆布店「こんぶ土居」の前社長、土居成吉さん(70)に、現地の漁業協同組合から感謝の印として「大漁旗」が贈られた。昆布業界では異例のことといい、土居さんは「最高のプレゼントをいただいた。続けてよかった」と喜んでいる。(北村博子) ■きっかけは「品質」 土居さんは、明治36年創業の昆布店(当初の屋号は「小倉屋」、その後「こんぶ土居」に改名)に生まれ、昭和40年代から平成15年まで3代目社長を務めた。現在は長男の純一さん(39)に社長職を譲っている。 他分野の食の関係者らと協力して大阪の食文化を発信する活動などを展開し、グルメ漫画の「美味しんぼ」に登場するなど