『週刊文春』の最新5月20日号の特集「鳩山総理を追放せよ」の中で、内田樹が普天間基地問題について、ミもフタもなく「嫌な良いこと」を述べている。 鳩山首相が明確なビジョンを示さず、ダッチロールしていることをメディアはきびしく咎めているが、それはメディアが「明確なビジョン」を示しているからではない。 メディアは「米政府も政権与党も沖縄県民もみなが満足する解決策」を早くだせと言い立てているだけである。 ほんとうにそういう解決策が存在し、単に首相が無能や怠慢ゆえにその物質化を先送りしているのであれば、首相は退陣を要求されて当然であろう。しかし、そのような解決策は現実には存在しない。 私たちが望みうる最良のものは「当事者全員が同程度に不満足な落とししどころ」である。 それは結局のところ「程度の問題」であるから、それについて「正否」の用語で語ることはできない。(みんな不満なのだから、「否」であるに決ま
![2010-05-13](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)