シェール革命が世界のエネルギー地図を塗り替えようとしている。一方、日本政府は、今後のエネルギー政策について、脱原発、再生可能エネルギーの拡大を掲げている。しかし、これらの目標の実現に不可欠な原油、LNG(液化天然ガス)、石炭など化石燃料の安定調達をどう図るかについての認識が薄く、資源調達に向けた戦略性にも乏しい。 米国産だけで全世界ガス需要の60年分 シェール革命の「シェール」とは、地中深くにある固くて剥がれやすい頁岩(けつがん、シェール)に含まれる天然ガスとオイルを指す。1970年代のオイルショック時からその存在は知られていたが、当時は原油価格が1バレル=200ドル以上にならなければ開発が難しいと言われていた。しかし、今世紀に入り、チェサピークやアナダルコなどの米国の中堅石油企業が低コストでの開発を可能にした。2006年より本格的な商業生産が始まり、シェールガスの生産コストが急速に低下。
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