いかなるカタストロフィーでも回り続ける世界は止まりはしないが、2011年3月11日のそれは地軸をわずかにずらしている。その日、日本を襲った地震は同国史上最大級のもので、地球の自転にすら影響を与えた。 引き起こされた津波は大勢の人の命を奪い、さらに福島第一原発を永久に停止させる。福島第一原発のメルトダウンから5年後、壁に貼られたカレンダーはまだ2011年5月のままだ。コンビニには、リステリンの容器がそのまま棚に置かれている。コインランドリーでは洗濯機の中にタオルや下着が放置されており、メルトダウン後の避難がいかに迅速なものであったか物語る。 2016年6月、27歳のマレーシア人写真家キョウ・ウィー・ルーン(Keow Wee Loong)さんは、原発から半径20km内のゴーストタウンと化した福島の立ち入り禁止地区に足を踏み入れた。これまで高層ビルや火山に登ってきた彼だが、今回の冒険はこれま
![5年以上たった今でも時は止まったままだった。福島の立ち入り禁止地区に入り込んだ外国人カメラマンの映像 : カラパイア](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e2c88cc27647b45be5cde93f624dd35885bfc294/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Flivedoor.blogimg.jp%2Fkarapaia_zaeega%2Fimgs%2F0%2F8%2F081a9ff1.jpg)