[紙の基礎講座]�I 紙の品質とトラブル対応あれこれ(その9) トラブル対応、その前に(6)…知っておきたい紙の基本品質(�X) 湿度変化と紙ぐせ このように紙は湿度に敏感なため、その変化に応じ、さまざまな挙動がみられます。その中でも、代表的なものが紙ぐせ不良トラブルであり、その主体を占める「波打ち」「おちょこ」および「カール」です。 (1)波打ちとおちょこ 1枚1枚の紙が積まれた積層紙周囲の相対湿度が変化し、紙の周辺が吸湿ないしは脱湿すればその周辺部分が局部的に伸び、ないし縮みが起こります。これが紙ぐせトラブルとなる「波打ち」や「おちょこ」の発生要因であり、印刷時に見当狂いあるいは印刷しわなどの原因となります。図9に「波打ち」と「おちょこ」の形状を示します。 なお、紙1枚全体が均一に吸湿ないしは脱湿した場合には、紙の全体的な伸びないし縮みは起こりますが、局部的な伸びや縮みは起