【ソチ時事】ソチ冬季五輪女子フィギュアスケートのグルジア代表、エレーネ・ゲデバニシビリ選手(24)は、19日からの本番に向けて「グルジアの誇りのために、ベストを尽くす」と決意を示す。2008年8月に戦火を交えたロシアとグルジアのはざまで翻弄(ほんろう)される苦難を味わっただけに、祖国に懸ける思いも深い。 ゲデバニシビリ選手はかつて、ロシアで選手生活を送っていたが、06年に両国の関係が険悪化する中、母親が滞在書類の不備で国外退去処分を受けたため、ロシアを離れた。一時は満足なリンクもないグルジアで練習を続けていたが、今はカナダ・トロントで、男子金メダルの羽生結弦選手とも一緒に練習している。「カナダの練習環境は素晴らしいし、人々もやさしい」と話す。 ロシアとの戦争で、グルジアは国土の20%に当たるアブハジアと南オセチアを失った。グルジア政府は「ロシアによる不当な占領」と主張し、領土回復を求め