満開になる直前の週末に俺は「仮眠も取れない」などと労働条件の問題で裁判沙汰になったとの報道もある大好きなブラック企業の経営する宿の喫煙シングルを英語が公用語である会社のウェブサイト経由で予約して、満面の笑みとそつのない愛想トークを添えて渡されたルームキーを所定のライトボックスにセットすると、ベッドに飛びかかり、仰向けに転がり、アイホン4(黒)ではてなブックマークのチェックをしていた。もう少し若い頃ならばすぐにおねいちゃんをコール、だったろうに、今はもうそういう感じじゃないし、写生よりも写経。仕事は迷走中、それはウチの課の範疇ではない、ウチはそこを参照する権限がない、ウチはそことコンタクトを取る許可がない、それはあっちの責任だ、これはそっちのミスだ、そいつは産休中だ、ブリッジSEが帰国中だ、あっちは忙しい、こっちは連絡を受けてない、あいつの英語は分からん、体制図はどれが正だ、パスワードがない