「定年退職か再雇用か」「年金はいつから受け取るか」……50代から60代は、年金制度や各種手当について知っているかどうかで「老後の手取り額」が大きく変わってきます。そこで、牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、65歳までに知っておきたい“もっともおトクな退職の時期”とその理由を解説します。 ピーク時年収1,000万円のAさんが、同期を羨んだワケ Aさんは、1958年11月生まれの65歳です。大学卒業後は、都内に本社を置く通信機器販売業のC社に勤めていました。Aさんは主に営業畑を歩み、まじめで熱心な仕事ぶりが認められ、60歳で営業部長(年収1,000万円)として役職定年を迎え、その後は年収550万円で一般職として後進の指導に当たりました。 65歳のAさんはこのたび退職金1,400万円を受け取り、定年退職※したところです。 ※ 65歳定年企業は52,418社(22.2%)、中小企業では22.8%、大